コラム

街づくりゲームのPCスペック|CS2が重い原因と予算別構成

更新: 城崎 拓真
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街づくりゲームのPCスペック|CS2が重い原因と予算別構成

街づくりゲームが重いのはグラボ不足ではなくCPUとメモリの問題です。人口20万都市でシミュレーション速度が落ちる仕組み、メモリ32GBが実質必須になる境界線、20万円台から40万円弱までの予算別構成、買い替え前に試せる設定変更までを整理します。

【結論】目的別・街づくりPCの早見表

街づくりゲームのPC選びは、グラボより先にCPUとメモリを見たほうが外しにくいです。
人口が伸びるほど重くなる原因は描画よりシミュレーション計算に寄るためで、20万円台でも32GBを軸に組めば人口10万人規模までは現実的に狙えます。
さらに上を目指すなら、38万円前後の上位構成でも限界は残るので、青天井に盛る発想は避けたほうがよいでしょう。

こんな人はこれ:症状別の結論

症状推奨アクション
人口10万人手前でカクつく設定変更のみ
時間加速が効かないCPU重視の買い替え
起動直後だけ重い待つだけ
人口20万人超を目指したいメモリ増設

相談を受けると、最初に「グラボを買い替えるべきか」と聞かれることが多いのですが、実際にはメモリ16GBのまま人口18万人の都市を回しているケースが何度もありました。
ここで詰まるのは描画より先に、都市の状態を持ち続ける余力が足りないからです。
筆者自身も最初の1台でGPUに予算を寄せ、メモリ16GBで妥協した結果、人口15万人前後で頻繁に落ちるようになり、あとから32GBへ買い足して総額が上がりました。
遠回りでした。

予算別構成の早見表

予算CPUクラスGPUクラスメモリ想定できる都市人口向いている人
20万円台中位CPU中位GPU32GB人口10万人規模までまず安定して遊びたい人
28万円台Ryzen 7 9700X級RTX 5070級32GB人口10万〜15万人前後描画も含めてバランスを取りたい人
38万円前後CPU上位RTX 5070 Ti級32GB人口20万人超を狙う人上限手前まで攻めたい人
51万円台CPU最上位RTX 5070 Ti上位構成32GB以上人口20万人超でも余裕を広げたい人最高設定寄りで遊びたい人

20万円台の構成は、街づくりゲームでは人口10万人規模までを想定した現実解です。
一般的なゲーミングPCだとGPU優先で考えがちですが、このジャンルでは32GBを先に入れ、GPUは中位で割り切ったほうが体感が良くなります。
実売20万円台・メモリ32GB構成で足りる、という目安はかなり使いやすい線です。
Cities: Skylines II の公称推奨は RTX 3080 10GB/Core i5-12600K または Ryzen 7 5800X 相当/メモリ16GBですが、都市規模の前提が薄く、15〜20万人手前までの話と見たほうが読み違えにくいでしょう。

38万円前後の構成は、人口20万人超を狙う人向けの現実ラインです。
上位CPUでも人口20万人前後でシミュレーション速度は落ち、人口25万人規模では全コア使用率が95%を超える場面まであります。
つまり、ハードを積めばすべて解決するわけではありません。
GPUはVRAM 16GB以上を確保しつつ、余剰予算はメモリとCPUへ回す組み方が合理的です。
BTOでは表示価格ではなく、メモリ32GBとSSD 1TBへ寄せた実支払額で見比べましょう。

そもそも買い替えなくていい人の条件

メモリ使用量が20GBに達しておらず、CPU使用率も張り付いていないのに重いなら、原因は描画設定側にあります。
被写界深度モード、被写界深度クオリティ、モーションブラー、ボリュームのあるオブジェクトのクオリティを切り、影距離・LOD・反射品質を70%前後まで落とし、DLSS/FSRを品質モードで併用すれば、支出せずに改善できる余地が残ります。
起動直後だけ重いなら、1分ほど待ってから判断しましょう。
シミュレーション計算が本当に詰まっているかどうか、そこで見えます。

街づくりゲームが重い本当の理由はGPUではない

街づくりゲームでは、見た目の重さとシミュレーションの重さが別物です。
市民の移動や交通の経路探索はCPU側で進み、画面を止めても時間加速が戻らないなら、まず疑うべきは描画ではなく計算負荷でしょう。
グラボを強くしても進行速度が伸びない場面があるのは、この役割分担があるからです。

FPSが出ているのに時間加速が遅い現象の正体

人口20万人の都市でカメラを固定し、画面を10分以上動かさない状態でも時間加速が戻らなかったことがありました。
このとき見えていたのは、フレーム描画の問題ではなく、裏側のシミュレーションループが詰まっている現象です。
街づくりゲームでは、市民1人ひとりの行動や交通の経路探索が止まらないので、GPUを増強しても1秒も速くならない場面が出ます。

切り分けは意外と単純です。
カメラを動かしたときだけカクつくならGPU側の描画負荷、止めていても時間の進み方が遅いならCPU側の計算負荷です。
ここを取り違えると、必要ないグラボ増設に予算を吸われます。

コア数を増やしても解決しない理由

コアシミュレーションループは数スレッドに集中する設計なので、効くのはまずシングルスレッド性能です。
8〜12コア程度までは伸びますが、それを超えてコア数を増やしてもシミュレーション速度はほとんど改善しません。
筆者もコア数の多いCPUへ載せ替えたとき、ベンチマークの数字は伸びたのに、ゲーム内の時間の進み方は体感でほぼ変わらず、1コアあたりの速さが勝負だと身をもって知りました。

上位クラスのCPUでも人口25万人規模では全コア使用率が95%超に張り付き、場合によってはクラッシュに至ります。
つまりPCが弱いのではなく、シミュレーション規模がハードの限界を超えている状態です。
買い替えで無限に伸ばせる性質ではないので、CPU選びはコア数より中身を見たほうがいいでしょう。

グラボが効くのは描画負荷だけ

ただし、グラボが無意味という話ではありません。
被写界深度モード、被写界深度クオリティ、モーションブラー、ボリュームのあるオブジェクトのクオリティのような描画系設定はGPUに効きます。
影距離やLOD、反射品質を70%前後まで落とし、DLSS/FSRを品質モードで併用すれば、見た目と負荷の釣り合いも取りやすいです。

近年はシミュレーションループの最適化が進み、AI歩行者の描画数と交通シミュレーションの計算コストが分離されました。
その結果、人口10万人規模での落ち込みは以前より抑えられています。
昔の「重すぎる」という評判だけで判断せず、今の街づくりゲームでは描画と計算を分けて考えるのがおすすめです。

Cities: Skylines IIの推奨スペックと現実的な必要ライン

Cities: Skylines IIの公称スペックは、最低がGTX 970 4GB/Core i7-6700K/メモリ8GB、推奨がRTX 3080 10GB/Core i5-12600K相当またはRyzen 7 5800X相当/メモリ16GBです。
起動して遊べるラインとしては明確ですが、この数値だけで「快適に都市を育て切れる」と受け取ると、後半で足をすくわれます。
実際には、都市規模とメモリ消費、そしてストレージの速さまで含めて見ないと、必要ラインは見えてきません。

公称の最低・推奨スペック

最低スペックはGTX 970 4GB/Core i7-6700K/メモリ8GB、推奨スペックはRTX 3080 10GB/Core i5-12600K相当またはRyzen 7 5800X相当/メモリ16GBです。
この並びは、あくまで「ゲームを立ち上げて遊べる」ことを示す基準で、都市が巨大化したときの安定動作まで保証する数字ではありません。
Cities: Skylines IIは、グラフィックの重さだけでなく、住民数や交通量が増えるほど内部処理が膨らむため、見た目のスペック表よりも負荷の出方が先に変わるのです。

推奨スペックで遊べるのは人口何万人までか

推奨スペックちょうどの構成でも、安定して遊びやすいのはおおむね人口15〜20万人手前までです。
そこを超えると、同じCPUとGPUでも体感が一気に鈍り、公称推奨を満たしているのに重いという不満が出やすくなります。
これは構成不足というより、開発側が明示していない前提、つまり「そのスペックで何万人規模を想定しているか」が抜けているのが原因です。
筆者も推奨スペックちょうどの構成で人口18万人の都市を運営していた際、メモリ使用量が21GBに達した時点で強制終了し、積み上げたセーブが巻き戻りました。
あの経験で、推奨値を満たしても大都市運営には届かないと痛感し、32GBへ移行しています。

メモリ32GBが分岐点になる理由

最初に破綻しやすいのはメモリです。
人口20万人規模ではゲーム本体だけでメモリ20GBを超えるため、16GB構成では物理的に足りません。
症状は単なる遅さではなく、フリーズや強制終了として出るので、プレイ時間が長いほど痛手になります。
だからこそ、大都市を目指すなら32GBを最低ラインとして考える方が実態に合っています。
上位CPUを使っていても、人口20万人規模では時間の進み方が数十分の1程度まで落ち込み、3倍速にしても現実時間だけが過ぎていく場面が出ます。
さらに、空き容量60GB以上に加えてNVMe SSDが前提で、HDD運用では読み込み遅延が周期的なカクつきとして残ります。
筆者はゲームをHDDからNVMe SSDへ移しただけで、大きくスクロールしたときの引っかかりが消え、CPUもGPUも変えていないのに体感が改善しました。
費用対効果で見ても、ここを先に整えるのがおすすめです。

予算別ゲーミングPC構成:20万円台・30万円前後・38万円前後

20万円台から38万円前後までのBTO構成は、見た目の総額だけで比べると判断を誤ります。
街づくり用途では、標準構成の価格よりも、メモリを32GBに寄せた実支払額とVRAM 16GB以上の確保を軸に見る方が筋が通ります。
とくにGPUのランクを少し落としてでもメモリとSSDに回す組み方は、人口が増えてからの安定感で効いてきます。

20万円台:人口10万人までのミドル構成

20万円台のミドル構成は、実売28万円台が相場で、メモリ32GBとSSD 1TBに寄せても35万円以内に収まりやすい帯です。
街づくり用途では、この価格帯に32GBメモリを載せる構成が最もコストパフォーマンスが良く、人口10万人規模までなら快適さを保ちやすいでしょう。
GPUはVRAM容量を優先し、描画の余力を確保しつつ、CPUとメモリに予算を回す組み方が向いています。
妥協しているのは最高設定での余裕で、向いている人は「まずは遊べて、将来の拡張も見据えたい」層です。

ℹ️ Note

同じ予算枠で2通りの構成を検討したとき、GPUを一段落としてメモリを32GBに振り替えた方が、人口15万人以降の安定度で明確に上回りました。実際、都市が大きくなるほど処理の重さは描画よりも同時に抱えるデータ量へ移るので、ここでの判断は後悔しにくいです。

30万円前後:メモリ32GBを載せたバランス構成

30万円前後の帯は、標準構成のまま見るのではなく、メモリ容量とSSD容量を調整したあとの実支払額で比べるべきです。
BTOの構成表で総額が動くのは主にこの2点なので、標準価格だけを見て最安を決めると、条件を揃えた瞬間に順位が入れ替わります。
実際に複数社で見積もりを取ると、標準構成では最安だった1台が、32GBメモリとSSD 1TBに寄せた時点で最安ではなくなりました。
妥協点は予算の伸びを抑える代わりに、上位帯ほどの絶対性能は持たないことです。
向いている人は、価格と快適さの釣り合いを取りながら長く使いたい人になります。

30万円前後で重視したいのは、GPUの型番差よりもVRAMの下限を割らないことです。
大都市ではテクスチャとアセットの量が増えるため、描画品質を保ったまま遊ぶならVRAM 16GB以上を確保したいところでしょう。
逆にそこを満たしていれば、GPUを一段下げて浮いた予算をメモリとCPUに回す方が、街づくりでは合理的です。

38万円前後:人口20万人超を狙う構成

38万円前後の上位構成は、基準構成で379,800円、カスタムを盛ると51万円台まで上がります。
とはいえ、前章の通りシミュレーション側には上限があるため、51万円を投じても人口30万人がそのまま快適になるわけではありません。
ここでの投資先は「無限に伸びる未来」ではなく、人口20万人超を狙う時点での余裕づくりです。
妥協しているのは費用対効果の伸びで、向いている人は、上限付近まで都市を育て切る遊び方を想定している人です。

この帯では、CPUやGPUを単独で盛るより、VRAM 16GB以上を確保したうえでメモリとSSDの土台を厚くした方が、総合的な安定感が出ます。
筆者が見比べた範囲でも、VRAMさえ足りていればGPUのランクを一段落として、そのぶんを32GBメモリへ回した構成の方が実戦向きでした。
見栄えの良い高額構成より、どこにボトルネックが出るかを先に見極めた方が、街づくりではおすすめです。

買い替える前に試す設定と、それでも直らないときの判断

被写界深度モード、被写界深度クオリティ、モーションブラー、ボリュームのあるオブジェクトのクオリティは、まず真っ先に切ってしまってよい設定です。
見た目の変化が小さいわりに負荷が落ちやすく、買い替えを考える前に試す価値がある。
筆者も被写界深度とモーションブラーを無効にしただけで、諦めかけていた環境がそのまま遊べる状態に戻り、出費を避けられました。

まず切るべき3つの描画設定

効果の大きい順に設定を切るなら、被写界深度モード、被写界深度クオリティ、モーションブラー、ボリュームのあるオブジェクトのクオリティの順で見ていくのが分かりやすいです。
これらは映像表現を厚くする設定なので、オフにしてもプレイ体験の芯は残りやすいのに、フレームレートには効きやすい。
最初にここを落としてから、まだ重い部分だけを次の調整対象に回しましょう。

影距離、LOD、反射品質は0まで振り切るより、70%前後まで下げる運用が実用的です。
完全に削ると景観の破綻が目立ちやすいのに対し、その手前で止めれば見た目を保ちながら負荷だけを削れます。
アンチエイリアスは低SMAAに留め、映像が不安定に見えるならVSyncをオンにして揺れを抑えるのも手です.

アップスケーリングと解像度の使い分け

DLSSやFSRが使えるなら、まずは品質モードで併用してください。
解像度そのものを下げる前にアップスケーリングを試す方が、文字やUIの読みやすさを残しやすく、満足度も落ちにくいからです。
1080p出力まで落とすのは、他の設定を詰め切ったあとに残す最終手段で十分でしょう。

設定の順番も効きます。
描画負荷の大きい項目を下げ、次にDLSSやFSRを品質モードで入れ、そのうえでまだ足りない分だけ解像度を触る流れにすると、手戻りが少なくなります。
いきなり解像度を削ると、改善は見えてもゲーム全体の見え方が痩せてしまう。
おすすめは、見た目の損失が小さい手から試していくことです。

設定を詰めても直らないなら何を疑うか

起動直後の1分間は読み込みが続いているため、この時間の重さで判断してはいけません。
ここで計測すると、設定変更の効果ではなくロード処理を見てしまうからです。
起動して1分ほど待ってから、同じ場面で比較してみてください。

それでも時間加速が戻らないなら、描画設定の範囲を超えています。
タスクマネージャーでメモリ使用量とCPU使用率を見て、メモリが張り付いているなら増設、CPUが全コア高負荷なら都市規模そのものが上限に近いと判断するのが筋です。
筆者が設定を最低まで落としても時間加速が戻らなかった人口22万人の都市では、ハードの限界ではなくシミュレーション規模が原因だと切り分け、都市をこれ以上広げず作り込み中心に方針を変えました。
あそこで無理に買い替えへ進まなかった判断は、結果として正解でした。

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城崎 拓真

元インフラエンジニアのゲームライター。Cities: Skylines シリーズ累計3,000時間超。都市計画の知識をゲーム攻略に応用する独自の視点が持ち味です。

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