街づくり

街づくりゲームで人口を増やす実践テクニック

更新: 城崎 拓真
街づくり

街づくりゲームで人口を増やす実践テクニック

街づくりゲームで人口が伸び悩む原因を需要・幸福度・税率から逆算。Cities: Skylines 2のマイルストーンやManor Lordsの支持率50%/75%基準まで、人口を安定して増やす手順を解説。

人口が増える仕組み:移住需要と幸福度の掛け算

ほぼすべての街づくりゲームでは、人口は空き住宅のような受け入れ枠と、幸福度や支持率が生む流入スピードの掛け算で伸びます。
どちらか片方だけを整えても増えず、序盤の頭打ちはたいていこの二つのどこかが詰まった合図です。
まずは需要と満足度を別物として見ることから始めると、人口増減の見え方が一気に整理されます。

『需要バー』が示しているもの

需要バーは、単なる建設の合図ではなく「いま街に何が足りないか」を教えるシグナルです。
住宅需要が立っているなら、そこには住む場所を求める人がいて、該当区画を敷けば建物が立ち上がる。
反対に、需要が出ていないのに区画だけ増やしても空振りになるため、バーは敷く順番を決める羅針盤として読むのが正解です。

この見方を外すと、見た目だけは発展しているのに人口が動かない街になります。
筆者も初プレイ時は住宅需要バーが満タンなのに区画を敷いても建物が建たず、あとから隣接する工業の汚染で幸福度が落ちていたと気づきました。
需要だけ追うと、住みたくない街に箱だけ増やしてしまう。
そこが初心者の罠です。

幸福度・支持率が移住スピードを決める

幸福度が上がると、建物のレベルアップ、地価上昇、流入増、税収増が連鎖します。
Manor Lords では支持率の上昇がそのまま流入の押し上げにつながり、住み心地が良い街ほど人が定着しやすくなる。
つまり幸福度は「気分の指標」ではなく、街の成長エンジンそのものだと考えるべきです。

逆に幸福度が低いと流入は鈍り、放置すれば流出に転じます。
別の街では、幸福度を上げることに集中しすぎて空き住宅を用意し忘れ、流入したい人がいても枠がなく人口が止まりました。
快適さと受け入れ枠は両輪です。
サービスを足して満足度を上げるなら、同時に住める場所も確保しましょう。

転入と転出の差し引きで人口は動く

人口は転入から転出を引いた差で増減します。
序盤に伸びやすいのは転入が大きく、転出がほぼゼロだからです。
頭打ちや減少が見えたら、まず転出が増えたのか、転入が止まったのかを統計画面で切り分けると原因に早く届きます。
ここを曖昧にすると、住宅不足なのか、税率や賃料なのか、あるいは労働力不足なのかが見えなくなります。

実際の対処も、この差し引きを起点にすると迷いません。
転入停止なら住宅供給を見直し、転出増なら幸福度や支持率、税率や賃料、職の不足を疑う。
人口が止まったときは、住宅供給→幸福度・サービス→税率・賃料→労働力→人口減少トラブルの順で潰していくと、ボトルネックが見つけやすくなります。
こうして順番を決めておくと、次の一手がぶれません。

住宅供給を切らさない:区画と密度のコントロール

住宅供給が詰まると、街の人口はそこで止まります。
だから最初に見るべきなのは、住宅需要バーが出ている密度だけを途切れさせずに敷けているかどうかです。
需要が低密度なら低密度、中密度が伸びるなら中密度、高密度が解放されたなら高密度へ、流れに合わせて切り替えるだけで転入の速度は目に見えて変わります。

需要が出ている密度だけ敷く

街づくりゲームの人口は、空き住宅などの受け皿と、幸福度や支持率による流入の勢いがそろって初めて伸びます。
需要バーが出ているのに建物が建たないときは、土地が足りないのではなく、まだ解放されていない密度を求められている場合がある。
Cities: Skylines 2 で高密度住宅がマイルストーン『Big Town』到達まで解放されないのはその典型で、筆者も需要があるのに数十分止まり、解放した瞬間に一気に高層住宅が建って人口が跳ねた経験があります。
序盤は低・中密度で受け皿を切らさず、解放後に高密度へ切り替えるのが自然な流れでしょう。

密度を上げると同じ面積で人口が伸びる

密度を上げる価値は、同じ面積で収容できる人口が増える点にあります。
土地が限られる街ほど、横に広げるより縦に積み上げたほうが人口効率は上がる。
Manor Lords では区画(burgage plot)が唯一の恒久的な住居で、1住居=1家族=3人が基本単位です。
しかも区画の間口が十分に広いと住居枠を追加でき、家族が+1、レベル3で+2まで増えます。
追加枠は木材2で建設できるので、筆者が最初に縦長の細い区画を引いてしまったときのように、間口をケチると人口が伸びません。
横幅を広く取り直しただけで1区画に2家族が入り、同じ土地で人口が1.5倍以上になったのは、設計の差がそのまま増加率に出る場面でした。

区画の敷きすぎが招く空き家と衰退

ただし、住宅は多ければ多いほど良いわけではありません。
需要を超えて区画を敷くと空き家が増え、その空き家が地価や景観を落として、周囲の衰退を呼び込みます。
転入を止めてまで住宅を増やすより、需要バーが埋まったら一度止め、幸福度や雇用の改善に投資してから次の区画を敷くほうが安定します。
住宅の物理的な空き枠を用意するのは大前提ですが、その枠を抱えたまま街全体の質が下がると、本来なら埋まるはずの住居まで足踏みします。
住宅は「先に置く」のではなく、「埋まるぶんだけ切らさず置く」。
この感覚が、人口増を止めないための基本になります。

幸福度・支持率を底上げするサービス配置

支持率は、街に「住みたい」と思わせる力そのものです。
空き住宅があっても、転入を押し上げる幸福度や支持率が足りなければ家族は増えず、やがて転出が転入を上回って人口は目減りします。
序盤に住宅だけを増やして頭打ちになるのは、この流入インセンティブを後回しにするからです。

サービスはカバー範囲内に置く

サービス施設は、置けば自動で全域に効くわけではありません。
消防・警察・病院・学校・公園は、住宅がカバー範囲の中に入って初めて住民の評価を押し上げます。
範囲外の家がいくら増えても恩恵は届かないので、まずは住宅の密度を見ながら、どこまで届いているかを意識して並べるのが基本です。

この考え方を外すと、見た目は賑わっているのに支持率だけが伸びない街になります。
幸福度が上がると建物のレベルアップ、地価上昇、流入増、税収増が連鎖するため、単なる飾りでは終わりません。
カバー範囲を埋めることは、その連鎖の起点を作る作業だと考えるとわかりやすいでしょう。

安い施設から費用対効果で並べる

序盤は、安くて効きやすい施設から入れるのが王道です。
公園は低コストで幸福度を押し上げやすく、最初の支持率づくりに向いています。
学校は早めに建てると街全体の底上げになり、病院や消防は幸福度だけでなく安全面まで支えるので、予算が厳しい時期ほど優先順位が効いてきます。

Manor Lords でもこの差ははっきり出ます。
支持率50%付近を行き来していると月1家族しか来ず、空き住居があっても伸びが鈍い状態に陥りがちです。
市場に並ぶ商品の種類を増やして支持率が75%を超えると月2家族ペースに変わり、安い施策を積み重ねるだけでも流入が目に見えて変わりました。
ここがポイントなんですが、序盤ほど「高価な施設を急ぐ」より「安い施策で土台を作る」ほうが効率的です。

人口が増えたら住宅でなくサービスを足す

人口が増えているのに幸福度が下がってきたら、住宅を追加するより先にサービスを足すべきです。
これは需要が伸びているのに供給が追いついていないサインで、住宅だけを重ねるほど不満が積み上がり、流出が始まります。
転入と転出の差し引きで人口は決まるので、転出が転入を上回れば街は静かに縮みます。

筆者も以前、人口が伸びているからと住宅ばかり敷き続け、ある時点で幸福度が急落して流出が始まったことがあります。
慌ててサービスを足したら持ち直しましたが、実際には「人口が増えたらサービスを足す」を先回りしておけば、防げた失速でした。
不満を消す施策と満足を足す施策を両輪で回し、汚染・騒音・犯罪・病気のようなマイナス要因を先に潰してから、公園や学校を重ねていく。
おすすめです。

税率と賃料のバランスで流出を防ぐ

人口を呼び込んでも、住み続けてもらえなければ街は伸びません。
序盤に流入を止めやすいのが税率と賃料で、どちらも上げすぎると幸福度と可処分所得が削られ、定着の手応えが一気に弱まります。
まずは税率を低く抑えて母数を増やし、街の稼働が安定してからじわじわ調整する流れが、流出を防ぐいちばん堅い組み立て方です。

序盤は税率を低く保つ

Cities: Skylines 2 では、住民税が11〜12%を超えるあたりから幸福度にマイナス補正が入り始めます。
税収を急ぎたい局面ほど上げたくなりますが、そこで満足度を落とすと流入が鈍り、結局は課税対象そのものが増えません。
低税率で人口を伸ばし、税収の母数を先に育てるほうが、長い目で見ると稼ぎにつながるわけです。

実際、序盤に税収欲しさで税率を13%まで上げたところ、幸福度が下がって流入がほぼ止まったことがあります。
10%以下に戻しただけで数分後には流入が再開し、税率を上げて取り分を増やすより、人口を増やして総税収を底上げするほうが理にかなっていると痛感しました。
最初のうちは「取る」より「住みたくなる状態を保つ」ほうがずっとおすすめです。

地価上昇と賃料高騰の連鎖を断つ

街が成長して地価が上がると、賃料も連動して上昇します。
世帯の資産がその賃料に見合わなくなると、たとえ裕福な世帯でも住み続けられず、空き家化や衰退が進みます。
『賃料が高い』アイコンは、その連鎖がもう始まっているサインだと受け止めてください。

発展した中心部で『賃料が高い』アイコンが大量発生し、人口が減り始めた場面では、低密度を中・高密度に置き換えて供給を増やしたところ、賃料圧力が和らぎました。
戸数が増えると地価の負担が1戸あたりに集中しにくくなり、住める住宅の選択肢も広がります。
住民の所得を上げる、税率を下げて可処分所得を確保する、といった手もありますが、まずは供給を増やして需給を緩めるのが王道でしょう。

対処法期待できる効果向いている場面
低密度を中・高密度へ置き換える供給増加で賃料圧力を分散できる中心部の『賃料が高い』アイコンが増えたとき
住民の所得を上げる家賃に耐えやすくなる雇用基盤が整っているとき
税率を下げる可処分所得を確保しやすい税負担で流出が先行しているとき

運賃を下げて家計を助ける

公共交通の運賃を下げるのも、流出を抑えるうえで効く手です。
運賃が軽くなると住民の家計に余裕が生まれ、賃料負担に耐えやすくなるうえ、公共交通の利用も増えて渋滞まで緩みます。
移動が詰まらない街は利便性が上がり、結果として住み続けやすい環境になるのです。

この施策のいいところは、家計と交通の両方に効く点にあります。
賃料の重さに直接手を入れるのが難しい局面でも、毎日の支出を少し軽くするだけで流出の勢いが鈍ることがあります。
税率、賃料、運賃の3つを別々に見るのではなく、住民の手元に残るお金をどう守るかで考えると、街の安定感はぐっと増します。

労働力と雇用のバランスを取る

住宅需要が止まる背景には、単に区画が足りないのではなく、住民の働き口と企業の働き手が噛み合っていない問題があります。
住宅、商業、工業の三者が釣り合ってはじめて人口は伸び、どこかが先走ると失業や流出、放棄が連鎖します。
公共交通で職住を結び、需要に合わせて区画を足していく流れを作ると、街の成長はぐっと安定します。

労働力不足と顧客不足の正体

住宅を一気に増やしたのに住民が職に就けず、人口が思ったほど伸びない場面は珍しくありません。
住む場所だけ先に増えても、働く場所がなければ住民は街にとどまりにくく、逆に工業や商業を広げすぎれば、働き手も客も足りずに建物側が回らなくなります。
筆者も人口を増やそうとして住宅をまとめて敷いた結果、働き口が足りずに住民が転出し、あとから商業と工業を足しても追いつかない苦い経験をしました。
ここで見えてくるのは、住宅需要の停滞は単独の住宅不足ではなく、雇用の流れ全体の詰まりだという点です。

需要を超えて商業・工業を敷くと、労働力不足や資材不足で事業所が閉鎖し、失業が増えます。
営業できない店や工場が増えれば、そこに来るはずだった客足も細り、街の経済がじわじわ冷えていくでしょう。
しかも、商業と工業の両方が弱ると税収も伸びにくくなり、公共サービスやインフラの拡張まで遅れがちになります。
だからこそ、三者のバランスを見ることが、人口の天井を上げるいちばんの近道になるのです。

区画は需要を見てから敷く

区画は『先に置いておけばそのうち埋まる』という感覚で増やすと失敗しやすいです。
需要バーが足りていない側だけを見極めて敷くほうが、空き建物や放棄の拡大を防ぎやすくなります。
住宅ばかり増やせば働き口不足で流出が起き、商業や工業を先に広げすぎれば労働力不足で閉鎖が出るため、必要な分だけを積み上げる規律が街を守ります。
筆者も需要を先読みして大量に敷いた時期は、空き地と空き建物が目立ち、地価と幸福度が落ち込んでから立て直す羽目になりました。

先行投資のつもりで広げた区画が、かえって街の重荷になることは少なくありません。
需要が追いつかない状態では、見た目の拡張よりも実需の充足を優先しましょう。
おすすめは、住宅・商業・工業を同時に少しずつ伸ばし、足りない側にだけ次の一手を打つ進め方です。
こうすると空振りが減り、人口も収入も安定して積み上がっていきます。

教育レベルと求人レベルを合わせる

住民の教育レベルが上がるほど、求人との相性はシビアになります。
低密度商業や工業の単純労働しか用意していないのに住民だけ高学歴化すると、働き手が集まらず建物が放棄されるからです。
大学を建てて住民を高学歴化したあと、工業地帯が『労働力不足』だらけになって次々と放棄されたことがありますが、そこでオフィス区画を足して高学歴の受け皿を作ると、流れがぴたりと止まりました。
雇用のレベルを合わせる発想がないと、教育投資がそのまま失業リスクに変わります。

このミスマッチは、単に仕事数の問題ではなく、仕事の質の問題でもあります。
高学歴の住民が増えた街では、単純作業の受け皿だけでは足りず、能力に見合う職種を用意しておかないと循環が崩れるのです。
オフィス系の雇用を混ぜると、教育の上昇が街の負担ではなく成長要因に変わります。
住民の学歴と求人の段差を減らすこと、これが放棄を防ぐうえでかなり効きます。

公共交通と道路の整備も忘れずに進めてください。
働き口があってもアクセスが悪ければ空きは埋まりませんし、住宅地と産業地をバス、鉄道、道路で結べば、移動の壁が下がって労働力不足が緩和されます。
職場まで通える街は、住む理由が増える街でもあるのです。
おすすめです。

人口減少トラブルの予防と対処

死亡の波(デスウェーブ)は、人口を一気に増やした街ほど後から跳ね返りが大きくなる厄介な現象です。
同じ時期に同じ年齢層の住民がまとまって入ると、数十年後に寿命が重なり、短期間で死者が集中して人口が急落します。
都市が大きいほど収束に3〜4か月(ゲーム内日数)を要するため、見た目以上に長く街の足を止めるトラブルだと考えておきましょう。

死亡の波が起きる仕組み

仕組み自体は単純ですが、影響はかなり重いです。
序盤に住宅を一気に敷いて人口を急増させると、入居した住民の年齢がそろいやすくなり、十数年後に寿命がまとまって訪れます。
高齢層が一斉に消えると労働力が抜け、空いた住宅が連鎖的に増え、街の回転が鈍る。
筆者も最初のうちはこの流れを軽く見ていて、後になって一気に痛い目を見ました。

実際、序盤に住宅をまとめて広げたプレイでは、死亡の波が直撃した時点で人口が3割落ちました。
しかも、ただ減っただけでは終わりません。
遺体処理が追いつかず建物アイコンが赤化し、住民が転出して家族ごと街を去る二次被害まで起きたからです。
死亡の波の最中に慌てて火葬場を増設しても間に合わず、事前に処理能力を多めに持っておく方が被害はずっと小さいと痛感しました。

遺体処理インフラを切らさない

死亡の波対策で真っ先に整えるべきなのは、火葬場・墓地・霊柩車の処理ラインです。
遺体が長く放置されると建物アイコンが赤化し、周辺の住宅価値や住民感情に悪影響が広がります。
そこから家族単位の転出が始まると、人口減少が死者数以上に深くなり、復旧にも時間がかかる。
つまり、死者を処理する設備は「間に合えばよい」ではなく、波が来る前に余裕を持たせる前提で組む必要があります。

ここで効くのは、通常時の稼働率を見ながら少し上振れしても詰まらない構成にしておくことです。
街が大きいほど死亡の波は厳しくなり、3〜4か月(ゲーム内日数)のあいだは高齢層の空白と遺体処理の遅れが同時に来ます。
処理施設を後追いで増やすのではなく、先に受け皿を用意しておく。
これがいちばん被害を抑えやすい運び方でしょう。

年齢構成を分散して波を緩和する

予防の本命は、同年齢層を一括で流入させない設計です。
一度に大量の住宅を建てると、入居した住民の年齢がそろいやすく、死亡時期も固まってしまいます。
逆に、住宅を段階的に少しずつ増やしていけば、年齢がばらけて寿命の到来も分散されるため、死亡の波は目に見えて穏やかになる。
街づくりの見た目は地味でも、長期の人口維持にはこちらのほうがずっと効きます。

長く安定させるなら、転入・転出の統計を折に触れて見て、転出が増え始めた段階で原因を切り分けてください。
幸福度低下、賃料高騰、職不足、遺体放置のどれが詰まり始めているかを早めに見つければ、波が大きくなる前に手を打てます。
波が来てから慌てるより、波が来ない街を設計する方が遥かに楽です。
小分けに住宅を敷き、処理能力を先回りで積み、変化を見ながら少しずつ育てていきましょう。
おすすめします。

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城崎 拓真

元インフラエンジニアのゲームライター。Cities: Skylines シリーズ累計3,000時間超。都市計画の知識をゲーム攻略に応用する独自の視点が持ち味です。